「ふう…」


「王子スマイル、お疲れ」

凛香はケラケラ笑いながら机に腰をかける。


「その『王子』っていうのやめろ。」


俺と陽人と修吾が『〇〇王子』と呼ばれている、という情報をくれたのは凛香だ。


「いいじゃん別に。

で、章斗は何勉強する?」


「凛香は何してんの?」


「古典」


「じゃあそれ以外のノート貸して。」



俺がこう言うと、凛香はカバンからノートを数冊取りだし、俺に渡した。


「サンキュ」

俺は床に座って、それを読み始める。