ピピピッ 朝、目覚まし時計の音で目が覚めた。 カーテンの隙間から暖かい光がベッドで寝ているあたしを照らす。 重い体を起こし、寝室から出た。 あたしはこのマンションで独り暮らしなので、朝の挨拶を返してくれる人もいない。 けど、あたしは挨拶するんだ。 「おはよう。 お兄ちゃん。」 死んだお兄ちゃんに。