隣の男はよく見える


そんなやりとりをしてるうちに


「ここ?」


静が足を止めた。

「うん。ここにしよう。」



店の前


ガラスのウインドウには・・・パスタがずらり



「パスタでいいの?」

「だって、さくらはパスタがいいんだろ?」

「うん。・・・」


そこはパスタ専門店だった。




「すご~い、何にしよっかなあ~。」


「何でもいいよ。俺のおごりだから。」


「当然だよね~。でも、そんな高いの無いから安心してね。」


「さくらってさあ~、優しさとか気遣いとか無いよな~。」


「優しさって?気遣いって何?
うるさいこと言う前に静もサッサと選びなさい。」




メニューを静に渡すと改めて辺りを見回した。