隣の男はよく見える


「今回は、違うんです。」



前沢くんの視線が一瞬・・・



うん?



その視線の先は・・・



後輩の席?



え?


まさか・・・




「実は、北山さんと付き合い始めたんです。」



そのまさかだった。



「北山さんと・・って・・・
社内に興味無かったんじゃなかったっけ?」



私のそんな問いに・・・



前沢くんは、笑った。



「そんなのこだわってないですよ。
まあ・・社内とか身近はちょっと・・・
って感じはありましたけどね。」




いつの間にか前沢くんが私の向かい側・・・


後輩の席に座って・・・



入社当時のことを語り出した。