隣の男はよく見える


小暮くんは・・・


一瞬


そう・・一瞬


目をつぶって



「ごめん。俺は・・・
さくらちゃんを・・・選ぶ。」



そう・・・

彼女に向かってはっきりと言った。



「別れるっていいながら、
じゃあ、なんで私のとこに来るのよ!」



泣き出した彼女に、


「ごめん。」



もう一度小暮くんが謝ると・・・



彼女の平手が彼の顔に飛んだ。




「本当に好きなの?
総の気持ちがその女にあるなんて思えない。」


彼女が私を睨みつけ泣きながらそう言った。



私は、ただ突っ立っているだけ。



彼女が駆け出すと、


小暮くんはその後ろ姿を見つめたまま・・・拳を握りしめてた。





本当は追いかけたいんじゃ・・・ないの?




ふと・・そう思った。


人ごとのようにただ二人を見てた。