隣の男はよく見える

パニックになるすんでのとこで、



「もし、万が一さくらがあなたを好きになったとしても・・・

いや、


好きになんかならないね。」



静が馬鹿にしたように旭に言った。



「どうしてそんなことが言える?」

「だって、さくらの弱点は、お隣だからね。」

「弱点?お隣が弱点って何だよ。」



旭がこっちを見た。


私に答えろって?



「いや・・・それは・・・

旭・・

私って昔っから・・・お隣に弱いの。」




旭はそれだけでは分らないようだった。


当然と言えば当然だけど・・・



眉をしかめる旭




「簡単に言うと隣の男はよく見えるってやつで・・・

身近な人は・・・


私、好きになったことないのよ。」




「は?」



旭は完全に呆れていた。




「まあ、いいけどさ。社内恋愛なんてあり得ないし。」



すご~くどうでもいいって感じの旭。


少し・・・


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