エレベーターの前に旭が居た。
誰かと話してる。
「お疲れ様。」
無視する訳にもいかないので取り合えず声を掛けた。
話ていたのは・・・
この前の歯科助手の女の子だった。
「ああ、お疲れ。」
ほとんどこっちを見ないで旭がそう言った。
私はエレベーターのボタンを押して
二人からちょっと離れて待った。
旭の彼女なんだ・・・多分。
二人が一緒のところを見かけた以上それは紛れも無い事実。
「ごめんね～ホントに。」
彼女が謝ってた。
「いいよ。また今度で。」
旭が優しくそう言った。
聞いたこと無いし、見たこと無い。
全然違う感じの旭。
「うん。もう、戻るね。」
彼女が手を振って行ってしまうと
「何見てんだよ。」
こっちを向いた旭が言った。
超感じ悪い旭に戻ってた。
