隣の男はよく見える


「暑いから冷たいものにしよっかな~。」


お弁当が並ぶ棚の前、冷やし中華を手につい独り言を言ったら・・・


「いいですね。僕もそれにしようかな。」


と隣で誰かが言った。



なに?


思わず隣を見ると・・・



「あっ、、、、」


イケメン高校生!



「どうも。偶然ですね。」


ほんと・・・そうですね。



びっくりして多分数秒、冷やし中華を手に口をポカンと開けて彼を見てた。



イケメン高校生・・・だけど今日は私服だ。



高校生に見えませんって・・・。


制服しか見たことなかったから・・・


すごい見入ってしまった・・・。



「どうしたんですか?」



イケメン高校生に意識が呼び戻され



「あ、うんん、えっと・・・これからお昼なの?」


分かりきってることを聞いた。


「はい。午前の授業が終わったんで。」

「そっか・・・もう、夏休み?」

「はい、受験生なんで毎日びっしり予備校通いです。」



彼が苦笑い。


「大変だね。」


冷やし中華を無意識に棚に戻し別の物を取り上げた。


すると・・


「そうだ、あの・・よかったら一緒にどこかで食事しませんか?」


彼が言った。