―ジリリリ……


「……。」


―ジリリリ……


「………………」


―バタン!


「きおさん、目覚ましの意味がありませんよ」


「…あ、す、すいません…おじいさん…」





今日が雛澄学園初登校の日…


「……あ、れ…」




血が冷えていくような感覚がすぐに体中をめぐる。



目覚まし時計のしめした時間……AM8:35



「………嘘ォ。」



「きおさん、学校どうします?」


「い、行きます……」




何と言うことでしょう。


初日から、遅刻になりそうです。




「行ってきます!」



制服に着替えると二階から一階へバタバタと降りる。


「静かに」


「ごめんなさい!」



―バタンッ



バスを待ってる時間が勿体ない。
私は学校まで走ることにした。





遠くで、チャイムらしき音が聞こえる。


「うわー…」