どれぐらい馬を走らせたんだろう。 朝からずっと馬を走らせていたので、リシェナのお尻が痛くなってきた。 ダメよ、休憩しましょうなんて絶対に言えない。 ジェイスの体にしがみつくリシェナは、たくましい背中に惚れ惚れした。若い男性なんて、ルートス以来だった。 あの港町は老人か孤児が多く、貧しい町だった。 沈黙が続く中、リシェナが話しかけた。