「お姉ちゃんと同じ名前の人がいるから来たのに……見つかんないしっ。」


『うん。ごめん。』


「連絡はとれないし…っ、なんで顔隠してたんだよー…。」


『変装していたのは華南じゃない。』



華南は
ただ泣きじゃくっているので、私は頭を撫でた。



そして周りを見てみると



「ウソだろ……?山本ってあんなに可愛かったのかよ。」


「可愛いってより綺麗だな……。」


「前髪で分かんなかったし……。」




なんかひそひそと私と華南を見ながら話している。


なんだろう?



私は華南を見た。

あー。分かった。


『ほら、華南が可愛いからみんな注目してるじゃん。泣きやまないと、恥ずかしいよ。』


「……お姉ちゃんの鈍感、無自覚。」




華南の言葉に、クラスメートはうんうんと頷く。



……意味分からん。