『私の家には門限が……。』


「門限なんざ、破るためにあるんだよ。」



ちげーよ。


私はため息をつく。


どうせ魁は、帰らせてくれないだろう。

つくづく俺様なんだから。やめてほしいわマジで。




『はぁ……。分かりました、行きますよ。』


「おぅ、行くぞ。」



私が了承すると同時に、魁は私の手を引っ張った。



私の右手に伝わる、魁の左手の温度。



なんで手を繋いでんだろ?なんて思っても、言葉には出さなかった。



「バイク乗るぞ。」


『え?は?いや、それは。』


「早く乗れ。」


『いや、だから、ちょっ――』






結局、白バイに追いかけられました。


皆さん、交通ルールは守りましょう。