県No.1って確か……



『〈狂音〉……?』


私はぼそりと呟いた。


それが聞こえたのか、赤髪君が私の方を見る。




「へー。お前みたいな奴でも知っているんだな。」


遠まわしに肯定した言葉を聞いた私は、頭が痛くなった。


私、実は
〈狂音〉に捜されている……らしい。

噂で聞いた。


運良く、見つかったことは無い。……と思う。





はぁ…。


よりによって、なんて奴らに目ぇ付けられたんだろう。