私は溜まり場の入り口から建物を見上げる。


……見上げる?




『溜まり場って……こんなに大きいものなの?』



私は族に入っているワケじゃないし、もちろん溜まり場に来たのも今日が初めてだ。


だから、溜まり場の普通の大きさなんて分かんない。

……けど、この大きさは異常だ。





「何呆けてんだよ。こんくらいの大きさ、普通だろ。」


赤髪君が私に向かって言う。


なんだコイツは。

私は平凡なんだよ庶民なんだよ悪いか。





だが、私は次の言葉に固まる。




「県No.1の族の溜まり場なんだし。」



………パードゥン?