「ねー、テンコーセーの名前なにー?」
「なにー?」
顔をズイッ、と近づけて聞いてくる双子。
もうちょい離れろよ、とか思いつつ答えた。
『山本 有美です。』
あえて「ヨロシク」は言わなかった。ヨロシクしたくないし。
「有美チャンて呼ぶねー。」
「呼ぶねー。」
『え゛……。あ、うん。』
本当は嫌だったけど、なんかもう決定事項みたいだったから、しぶしぶ頷いた。
すると、ニコォと笑う双子。
私より背が高いくせに、私より可愛く見えるってなに?イジメ?
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