走りながら考える。




なぁ真綾。


俺、別にアイツのこと、恨んでなんかいなかった。

自分でも気付いてなかったけど。




―――悲しかったんだ。



真綾が死んで、その親友がすぐに行方をくらますなんて。


真綾のこと、なんとも思ってなかったんじゃねぇか。って。






でも、違ったんだ。



アイツは真綾のこと、ちゃんと“親友”と思っていて

真綾が死んだことを悲しんで

自分を追いつめて消えたんだ。