今でも俺は、
君が、愛しくてたまらない━━━…




「ひ…め?」
「え…?」


黒くて綺麗な長い髪、透き通る様な大きな瞳。


今、俺の目の前にいる彼女は、紛れもなく俺が探し求めていた人…


まちがいない。


まちがい…ない…


姫…

雪姫…

やっと

やっと会えたんだね…


俺の会いたかった人。


俺の最愛の人━━…



「…え?あた…し?」
「…っ」


俺は何故かその場から動けず、彼女をじっと見つめる。

言いたいこといっぱいあるのに。

会いたかったって、抱き締めて、気持ぶつけたいのに、体がピクリとも動かない…


「あれ?直也、誰と話してんの?…あ!まさかまさか!?もしかしてこの子が、藤原 雪乃ちゃん?」



??

え…?




フジワラユ…キノ…?





「何だよー知ってたんなら教えろよなー!知らないフリして!憎いなーお前も」


大輝?


何…言ってんだ?


……


…この子は…



フジワラノ ユキヒメジャナイ?


「えっ…と、あのー…誰?いきなり何?」
「あ、ごめんねー俺、コイツの友達の大輝。よろしく!」
「よ、よろしく…?」


なんで…

雪姫じゃない?



こんなにも似ているのに?