「鳴海ー」


昼休みに、
広村に大声で叫ばれた。


「何??」

「あさってだね。クリパ」

「あぁ、そういえば」


隣にいた健也と春樹がつぶやく。
俺たちはすっかり忘れていた。
だけど、
わくわくしている広村を前に俺は
そんなことを言えなかった。




「もう、しっかりしてね」

「うん。7時だっけ?」

「そうだよ、場所はあたしン家だから」

「了解。」





俺たちは適当にかわしていた。
それよりも、
俺はどうやって由井に気持ちを伝えるかをずっと考えていた。

健也に言われたものの・・・。
どうしよう。







そんな悩みを抱えながらも
日は過ぎてゆくもの。
当日になってしまった・・・。
最悪だ・・・。
何も考えてねぇ、





俺たち3人で広村ン家に訪ねた。
桜ケ丘公園の近くで、
とてもでかい家だった。

ピーンポーン
「はい」

「あっ、鳴海と健也と春樹です」

「あぁ、今あけるね」


でかい扉が開いた。

その後ろには



・・・・由井がいた