「笑ったら、ちゃんと可愛いんだから」 「っ……、」 バクバクと心臓が跳ねた。 一瞬にして顔が赤くなる。 「!そうだ」 にひ、と何かたくらんだ笑みをした先生は柵からトンと降りた。 「俺と一緒に、青春開花しようぜ!」 自信満々の笑顔。 揺れる髪。 爽やかに吹く風。 オレンジ色に染まる屋上と空。 ざわりとあたしの心がゆれた。 「……する」 瞬間、あたしは先生に恋に落ちたのだ。