肩に力が入らない…


左手で右腕をさすった。


「何をするの…!?」


「お前の婚約者は俺だ!」


「ごめん…ごめん…」


「なんであいつなんかとキスするんだよ…!」


亜蓮はまた構えて私の顔を狙って来た。


避けようとして、後ろに一歩下がった。


けれど忘れていたんだ。