勿 忘 草 ー記憶喪失の恋ー【上】



「さ、彩莉ちゃん…?」


「記憶ちょっと戻ってるんじゃない?」


「えぇ?なんで?」


「だって、琇…」


「もう言わないでよ、彩莉ちゃん!」


顔を真っ赤にした女の子はペシペシと彩莉ちゃんの肩を叩いた。


「俺がどうしたってー?」