勿 忘 草 ー記憶喪失の恋ー【上】



いい香り…


すごくあたしのことを心配してくれたんだ…


なのに覚えてないなんて…


「ごめんなさい…誰か分からないんです…」


「そうよね。」


ゆっくり離れて手を握ってくれた。


「あたしはA組の担任佐藤麗。宜しく。」


「じゃあ、後は宜しく、先生。俺ちょっと伯母さんに呼ばれちゃって。」


「そう…分かったわ。さ、行きましょう桜小路さん。」


「はい…」