「ルナ、ルナ。

 しっかりしろ、目を覚ませ。」

 エクシリオンの声が聞こえる。

 聞こえる。

 ルミナミエは目を覚ました。


――えっ、えっ、しっ、シオン。どっ、どういうこと?――

 なんと、崩れた梁や屋根が空中に浮いている。

 しかも、エクシリオンはルミナミエを抱いていた。


 やっと、ルミナミエはそのことに気が付いた。


――えっ、私、シオンに、抱かれているの!?――

 慌てて、ルミナミエは後ろに一歩引いた。

 エクシリオンに抱かれていることが、恥ずかしすぎて・・・

 しかも、メルキラリの目の前で。

 ルミナミエもエクシリオンも顔が赤かった。

 もう、今までで一番恥ずかしいっと思った瞬間だった。


――シオンは、私のことが、ス・キ・ナ・ノ?ねぇ。――

 そう思うと、思わずルミナミエは興奮してしまう。当たり前だ。