「ルナ。ルナぁ~~。」

 エクシリオンの必死の叫びも、ルミナミエの耳には聞こえない。

 とっくに目を閉じ、天から呼ばれる時を待っていた。


 エクシリオンは走る。

 ルミナミエを死なせたくないから。

 その間に魔法を出す。

 
――間に合え、間に合えぇ、間に合えぇ~~。――

 エクシリオンは転びそうになるぐらい全力疾走する。

 いや、ルミナミエがいる位置より遠くに行っちゃうぐらい。

 メルキラリは、唖然とするしかない。

 今まで見たことのない、エクシリオンの姿にただ唖然とするしかない。

 メルキラリも、もうあきらめかけていた。

 もしかしたら、エクシリオンも・・・