《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~

 エクシリオン、リッセーロはお互いの顔を見合わせる。

 ルミナミエは、顔が青白くなっている。

「誰だ、話を盛った奴は。」

「シオン、落ち着いてくれ。
 きっと、ドードレッシのやつの仕業だ。

 ルナ、安心しろ。皆、ルナのことは天才医者だと思っているから。」

 それでも、ルミナミエはうなずいてくれない。
 それどころか、ますます青ざめていく。

 エクシリオンは、そんなルミナミエの様子を見ると、いらだってくる。


――ルミナミエを、一瞬にして絶望の淵に立たせた奴らを許せない。――

「うやぁ。」

 ぜーぜーっと荒く息を吐きながら、スラックスをぎゅうっと握りしめる。

 リッセーロはいつもとは違うエクシリオンの姿に、ただ驚くばかり。