♂蓮



桃華と奈留がトイレに行ったあと、要が俺を見てニヤニヤしはじめた。





「…なに。」

「俺の目はごまかせないぞ。」

「…はい?」

「とぼけんなよ。桃華のこと、好きになったろ?」

「!?」






なんだコイツ。




要の能力は心を読むやつじゃねぇよな?





「ふっふっふ…。楽しくなってきたな!!」

「どこがだ。」

「蓮が人間らしくなってきた!!」

「バカにしてんのか?」

「違う違う!!蓮も人を好きになるんだなって。」





恥ずかしいこと言ってくれるな…。




好き…か。





「アドバイス、ほしい?」

「なんで上から?」

「蓮、恋したことあんのか?」

「………。」

「やっぱりな♪ってことで。まずは笑え!!」

「笑え?」

「そう!!」

「いっつも笑ってるだろうが。」

「え…。本気?」





俺的には面白いときは笑えるようになってきたと思う。





思いっきりはまだだけど。




多少は笑顔だろ?





「な、なら、もっと笑え!!って、まぁ、桃華といたら自然に笑えると思うけど。」

「あっそ。」