「…っ」
(あぁ…、必死に抑えていたのに)
今まで我慢していたモノがつぅと目から生暖かい水が流れ出してしまった。
先生は椅子から離れ、嗚咽を漏らしている彼女の傍にスッと腰かける。
そして、優しく優しく、抱き締めて上げた。
それが尚更、少女の涙を誘う。
「本当に、ふたりが大好きっ、なんです」
先生は包み込む様に彼女自身のぬくもりを分け与え、背中を幼い子を相手にしているみたいにポンポン撫で付ける。
「だから出来ることなら…、彼を、親友を、ふたりの想いを応援したい」
か細い声に彼女の手が止まった。
それはまるで、目を丸くして驚きをあらわしているかの様だ。


