嘘つき【-ring-】


「…籠の…鳥?」

ああ、あなたのカゴの中ならそれでも良い。


「そうして…下さいません?」


あなたの視界に映る範囲にいつでもいられたら。あなたの傍にいられたら。


「…っ、全く、本当に、あなたは」



愁哉さんが私の口許をなぞる。



「覚悟しなさい、離しませんよ」





吐息が漏れるように、揺るがない言葉は響いて、愁哉さんは私に甘いキスをした。