私がそれを理解する前に、愁哉さんが私の手を引く。 「そんなに可愛いと、籠の鳥にしてしまいますよ」 熱の篭る声が耳元に落ちて、くちゅ、と耳元を舐める。 ゾクと体に何か走り抜けて力が抜けてしまう。 絶対的で、それなのに甘やかでクラクラしてしまいそうな色気が薄い口許から紡がれて、愁哉さんは少し笑う。