そして放課後になり、家に帰ってからいつも通り、机に着く。


オレは受験生。

日課である、家庭学習に取り組もうと、参考書を開く。




……なんとなく、ケータイを開いてみる。




着信、なし。
新着メール、なし。



再び参考書に目を戻す……

だけど、全く頭に入らない。




また、ケータイをチェックしてみる。



新着メールを問い合わせ。

……メールは、なし。




時計に目をやる。

普段は、ご飯のおかずがどうだったとか、星がキレイだとか、そんなどうでもいいメールが届く時間。



オレの返信は気まぐれで、勉強が忙しいときは返信さえしない時もあった。

それでもカノジョは律儀にメールをくれたっけ。




その日は1ページも勉強が進まなかった。