君に笑顔を ~地味子に恋したイケメンのお話~

「気持ちいいでしょうね…?」

「ああ。特に今頃の季節はね」

「あの…お花とか置いたりは…?」

「ん? 花ね…、あればいいなとは思うけど、手入れが面倒くさくて…」

「あ、そうなんだ…」

瑞希は、せっかくのスペースがもったいないなと思った。

プランターに植えた色とりどりの花々や、観葉植物がそこに並んだ光景を思い浮かべ、瑞希は心の中で溜め息をついていた。

(そんな風に出来たら、何て素敵かしら…)


「瑞希…?」

「あ、はい」

「俺、着替えて、向こうの部屋を掃除したりするから、ここにいてくれるか?」

「はい、いいですよ」

と言ってから、達也の上着を着たままな事に瑞希は気付き、それを脱ぐと達也に返した。