君に笑顔を ~地味子に恋したイケメンのお話~

「ありがとう。可愛い…」

「なぜかもう一足あるから、俺も履くかな」

達也は同じデザインで色違い(水色)のスリッパを袋から出し、それに履き替えた。

(うふふ、達也のも可愛い…)

モコモコで可愛いキャラクターの顔がデザインされたスリッパを履いた達也を見て、瑞希は心の中で微笑んだ。


瑞希もピンクのスリッパに履き替えると、達也に着いてリビングへ行った。

「空気がこもってるから少し窓を開けようか?」

日当たりの良さそうな大きなガラス戸を達也が開けると、その向こうには広いバルコニーがあり、黒っぽいリクライニングチェアがぽつんと一つあるだけだった。

それを瑞希が見ていると、「ここは昼寝の場所なんだ」と達也は言った。