「ただいまー」 って、誰もいないけど。 あたしが部屋の明かりを付けた事で、真っ暗だった部屋が明るくなると 抱いているクロ助が一瞬ビクッとなった。 「クロ助ー、ビビりだねー」 思わずぷっと吹き出しそうになりながら、クロ助を床に降ろす。 その言葉が通じたのか、クロ助は睨むようにあたしを見てそっぽむいた。 可愛いやつ。