でも…こうなったからには、呼ぶしかないよね…。 レッスン…早く終わらせるためにも。 軽く息を吸い込んだ私は、口を開いた。 「ゆ、悠哉…さん……」 「ん?もう一回…。」 「えっ!?」 「よく聞こえなかったから、もう一回呼んでよ。」 意を決して名前を呼んだのに、如月さんから返ってきたのは予想外な言葉。 私は目を見開いてしまった。 声は小さかったけど、こんなに近距離だよ…? どう考えたって聞こえたでしょ、今のは…。