「『ただの靴ずれかぁ…。』ですって?! 一体、誰の為に、 こんな格好までして ピアノ弾いたと思ってるのよ! すーーっごく、痛いんだからね!」 私は、睨みつけた。 梓は「はぁ?」と、首を傾げた。 …はぁ。 駄目だ、こりゃ。 もういい。 この人に、 優しい言葉…いや。 責めて、感謝の言葉…なんて求めても、 仕方ないんだ。 …諦めよう。