すごい人の数!!! 「キャ~!!梓様~!」 「こっち向いて~!」 ひぇ~。 人波が、うねってるよ! …と、少しビビってしまった。 だ、駄目だ! ビビってる場合じゃないぞ!! 私は、自分を落ち着かせて、 ピアノの前に移動した。 そして、一息つくと、梓に目線で合図を送った。 梓は、私の目を見ると頷き、マイクを取った。 そして、その瞬間、観客全員が、静まり返った。