「…私の名前は、神崎 美紀。
業界の名前とかは、特に無し。
以上。」
まぁ、無いってのは嘘になるけれど…。
(ハハハ…。ナイトだもんね。)
梓は、「ふぅーん」と聞いてるのか、聞いてないのか、
曖昧な返事をして、徐に立ち上がり、
今から練習しようとしている
ピアノの譜面を取り上げて言った。
「これだけピアノが弾けて、同じ高校ってコトは、
音楽科の生徒だよな。
…でも俺、お前のこと、見たこと無いし…。
もしかして、先輩とか何か?
何学年?」
え、、、
偉そうな言い方!!
「…一年だけど。」
私がボソッと返すと、
梓は、顔を引き釣らせて言った。

