「してます、してます。許してください」
彼女の肩に顔を乗せながら答える、が、
「ふぅ~ん」
と何だか信用してない様子。
もう、しょうがない。
耳元にフッと息を吹きかけると、「キャッ」と嬌声をあげ俺の方に振り向いた。
「やっとこっち向いた…」
ニッコリ笑いながら耳元に囁くと、顔を赤く染め、むぅっと頬をふくらます。
…ほんといちいち可愛いな。もう抑えられなくなるっつーの。
環奈のかぶっていたサンタの帽子をとりあげ、髪を撫でる。もう怒ってないのか、少し呆れた表情をしていた。といっても顔は赤い。
「あたしさ、思うんだよね」
突然、環奈がいたずらっこみたいな表情をして、俺を見上げた。
「ん?どした、サンタさん」

