テーブルの上にはどーんとでかいホールケーキ。
ケーキの上で、サンタとトナカイのチョコが楽しそうな表情をしている。
「ほら、サンタさん。仲間がいるよ?」
チョコを指しながら環奈に視線を送ると、環奈はサンタに手をのばして、ポイと口の中に放り込んだ。
「と、共食い…」
げぇー、と冗談で声を漏らすと環奈もあははと軽快に笑う。
「どうする?切り分ける?」
環奈は訊ねるが、内心俺は切り分けるのはイヤだ。
だってそうなるときちんと半分ずつ食わなきゃいけなくなるし。
「めんどくさいから、汚いかもだけどフォークでつついて食べない?」
そう提案すると環奈は目を輝かせる。
「わぁー!あたしそういう風に食べるの夢だったんだー」
_______ホッと胸を撫で下ろした。

