簡素なまでの荷物と、軍刀とサバイバルナイフ。
僅かばかりの荷物を手に、蒼真は基地の廊下を歩く。
視線だけを感じるものの、誰一人として蒼真に声をかける者はいない。
皆、無言で彼を見送るのみ。
(よくもこれだけ嫌われたものだ…)
内心自嘲さえしてしまう。
別に構わない。
自らが他人を寄せ付けまいと、刺々しいまでのオーラを放っていたのだ。
この別離は自業自得だし、寂しさが去来する事もない。
ただひとつ心残りなのは、妹の墓を残していく事で彼女の墓が荒らされたりしないかという事だけだが…。
僅かばかりの荷物を手に、蒼真は基地の廊下を歩く。
視線だけを感じるものの、誰一人として蒼真に声をかける者はいない。
皆、無言で彼を見送るのみ。
(よくもこれだけ嫌われたものだ…)
内心自嘲さえしてしまう。
別に構わない。
自らが他人を寄せ付けまいと、刺々しいまでのオーラを放っていたのだ。
この別離は自業自得だし、寂しさが去来する事もない。
ただひとつ心残りなのは、妹の墓を残していく事で彼女の墓が荒らされたりしないかという事だけだが…。


