alternativeⅡ

「知ってくれていたとは光栄だ」

グローレンは立ち上がり、蒼真の方を見る。

「それで…俺に御用でしょうか?」

少々無礼ともいえる蒼真の物言い。

グローレンはそれを気にする事もなく、彼を真っ直ぐに見据えた。

「沖田少尉、1983年の『喀什遭遇戦』は知っているかね?」

1983年4月19日、中国・新疆ウイグル自治区喀什(カシュガル)にAOKを満載した隕石が飛来。

中国軍は当初「内政問題」として国連軍の受け入れを拒否、単独でAOK殲滅作戦を展開するが、戦局は悪化の一途をたどり、ソ連軍の支援を受けてもなお、戦線を押し戻す事ができないほどの壊滅的な状況に陥った。

以来、新疆ウイグル自治区喀什はAOKの縄張りと化し、そこを中心とするユーラシア大陸の広範囲がAOKの支配域に落ちてしまったのだ。