バージニア州にあるアメリカ特殊部隊『Navy SEALs』の本部、リトルクリーク基地。
美しい砂浜とどこまでも続く水平線。
とても軍事基地とは思えないような美しい場所だ。
陽光降り注ぐ清々しい海岸。
…その海岸とは無縁の、基地施設地下。
暗く淀んだ空気が沈殿するかのような、その一角。
一人の兵士が階段を降りてきて、見張りの兵士と敬礼を交わした。
任務交代の時間らしい。
「どうだい、『堕天使様』の様子は」
「相変わらずだな…部屋の隅に蹲って、なんかブツブツ言ってるぜ」
クチャクチャとガムを噛みながら、嘲りの笑みすら浮かべて兵士は言う。
…視線の先には独房があった。
通常の独房よりも遥かに頑強に作られた鉄格子の向こう。
一人の青年が、コンクリートの床に直接座り込んで膝を抱えていた。
ボサボサの黒髪、肌は異常なまでに白。
美形だが目のくっきりな隈が台無しにしている。
美しい砂浜とどこまでも続く水平線。
とても軍事基地とは思えないような美しい場所だ。
陽光降り注ぐ清々しい海岸。
…その海岸とは無縁の、基地施設地下。
暗く淀んだ空気が沈殿するかのような、その一角。
一人の兵士が階段を降りてきて、見張りの兵士と敬礼を交わした。
任務交代の時間らしい。
「どうだい、『堕天使様』の様子は」
「相変わらずだな…部屋の隅に蹲って、なんかブツブツ言ってるぜ」
クチャクチャとガムを噛みながら、嘲りの笑みすら浮かべて兵士は言う。
…視線の先には独房があった。
通常の独房よりも遥かに頑強に作られた鉄格子の向こう。
一人の青年が、コンクリートの床に直接座り込んで膝を抱えていた。
ボサボサの黒髪、肌は異常なまでに白。
美形だが目のくっきりな隈が台無しにしている。


