alternativeⅡ

散歩にでも出かけるような足取りで、ルシファーは地上への階段を昇っていく。

久し振りの外の空気。

長らく薄暗い地下にいたせいで、太陽の光にクラクラする。

それでも、唯一懐かしいものがあった。

…血の匂い。

尚も戦闘が続いているリトルクリーク基地敷地内。

銃声が、AOKの咆哮が、阿鼻叫喚が響く戦場。

その戦場に。

「ひゃははははははははははっ!」

ルシファーの奇声とも言える笑い声が木霊した。

彼は抜刀するや否や、高笑いしながら突進!

有無を言わさず、手近にいたAOKの首を一振りで切断する!

ゴロリと転がるAOKの頭部。

…他のAOK達が、無機質な眼でルシファーを凝視する。

しかしそれすらも気にする様子もなく。

「肉の感触だ…ひゃはっ…ゾクゾクするねぇ…」

彼は恍惚とした表情で、体を震わせていた。