alternativeⅡ

その怒号に気圧されしたように、兵士は慌てて走っていく。

施設内を駆け抜け、向かった先は地下へと続く階段。

軍靴の音を鳴らして階段を駆け下り、十重二十重に厳重に施錠された扉を開き、ようやく薄暗い地下の一角へと到達する。

…地上での激しい戦闘が嘘のように、静寂が支配する独房。

鉄格子の向こうの片隅。

「くくくくくくく…」

何が可笑しいのか、『彼』は膝を抱え、肩を揺らして笑っていた。

「ルシファー・ルーン少佐!」

兵士は叫ぶ。

「基地にAOK群が襲撃している。すぐに応戦しろ」

「……………」

「聞こえているのか!すぐに応戦しろ!」

苛立ちを隠そうともせず、兵士はルシファーに怒鳴りつける!

…顔を伏せたままだったルシファー。

その顔が。

「っ…!!」

素早く兵士の方に向けられた。

「それはつまり…」

ルシファーの表情が、愉悦にニタリと笑う。

「僕にお願いしてるって事かい…?」