alternativeⅡ

その時だった。

「失礼します!」

突然ノックもなく司令室に乱入してきた警備兵。

司令は驚いたように顔を上げる。

「馬鹿者!ノックぐらいせんか」

「も、申し訳ありません、しかしなにぶん緊急事態なものですから…!」

急いで連絡をしに来たにもかかわらず怒鳴りつけられた、その憐れな兵士は呼吸を乱している。

その様子に、尋常ではない空気を感じる司令。

「どうした?何があった?」

「は、はいっ!」

兵士はまくし立てるように言う。

「宇宙鉱石輸送中の輸送艦が当基地に入港したのですが…数十体のAOKに襲撃を受けています!」