アメリカ海軍太平洋艦隊第七艦隊が、日本海側から次々と航空機を出撃させる。

戦闘機、爆撃機を問わず、その数350機。

原子力空母『ジョージ・ワシントン』を主力艦とした、世界最強ともいわれるその艦隊は、艦砲射撃も交えながら喀什へとミサイルと砲撃の雨を降らせる。

まるで世界地図から喀什という土地を抹消しようとしているのではないかという勢いだ。

…攻撃を加えているのは第七艦隊だけではない。

モスクワ管区の滑走路から戦闘ヘリが次々と離陸する。

第160特殊作戦航空連隊『ナイトストーカーズ』。

『闇夜に忍び寄る者』の異名通り、彼らは漆黒の攻撃ヘリで夜空を翔け、AOKの巣穴上空で無数のミサイルを発射する!

AOKの手出しできない空中からの集中砲火。

まずはAOK群に多大な損害を与え、行動不能の状態にまで持ち込む作戦だった。