alternativeⅡ

妃の瞳から、大粒の涙が溢れ出す。

「時雨…!…私は…私はもう貴女の親友と呼ばれる資格はないの!」

「何故だ?」

時雨は穏やかな笑みすら湛えて妃を見つめる。

何も言うな。

お前の言いたい事などわかっている。

そう言わんばかりに。

「………っ」

両手で顔を覆い、子供のように泣きじゃくる妃。

時雨はその腰に下げられた、かつては己の愛刀だった軍刀に触れる。

「なかなか似合っているではないか…その『護り刀』」

「…『護り刀』?」

泣き濡れた顔を上げ、妃は時雨を見つめた。