alternativeⅡ

「あ…」

妃の表情が強張る。

無理もない。

AOK臓器移植実験の第1号被験者。

そして皮肉にも、妃が彼女に『不死身の時雨』の異名を与える事となったのだ。

真っ直ぐに見る事さえ出来ない。

既に妃は、時雨の親友と名乗る資格さえない。

そう思っていた。

しかし。

「ふふ…」

時雨の手が、妃の首元に伸びる。

ビクリと身を震わせる妃。

だが時雨の手はあくまで優しく動き…。

「嬉しいぞ…まだつけていてくれるのだな」

彼女のゴールドの指輪が下げられたペンダントに触れた。