alternativeⅡ

蒼真とルシファーが出て行き、残された者達の間には静寂が訪れる。

「大丈夫か、妃少尉」

アレクセイが妃に手を貸す。

「ええ…有り難う…」

ヨロヨロと立ち上がる妃。

首にくっきりと残った絞首痕が痛々しかった。

「あの…妃さん」

シオンがおずおずと話しかける。

「AOK臓器移植実験の考案者が妃さんだなんて…本当なんですか?優しい妃さんがそんな事…私には信じられません…」

「……」

シオンの問いかけにも、妃は黙したままだ。

「彼女は…」

何かを知っているらしく、グローレンが語ろうとするが。

「グローレン少将」

妃は首を横に振った。

「如何なる事情があろうと、ルシファー少佐には関係ありません…私がAOK臓器移植実験の考案者…彼にとってはその事実だけで十分です…」