alternativeⅡ

ドイツ連邦警察局国境警備隊、通称『GSG-9』。

本来警察機関である特殊部隊であるが、その高い能力を評価され、この部隊も現在は国連軍の管轄下に置かれている。

その最終訓練カリキュラムは、突入訓練(航空機、船舶、列車、大使館などの実物大の模型を使用し、実践シナリオに沿った演習を行なう)、CQB(近接戦闘術。基本的な格闘術、敵の武器を奪って反撃する訓練、外国製銃器の特徴や使い方の学習)、射撃訓練(片手射撃、作動不良排除、迅速なマガジン交換、遮蔽物を利用した射撃、視界不良時の射撃、人質のいる状況下での精密射撃、移動中からの乗り物からの射撃、ロープ降下中の射撃)など多岐にわたる。

約6ヶ月間行われる選抜訓練を落伍せず通過した者が、はれてGSG-9の隊員となれるのだ。

が、その訓練以前に入隊条件すら満たしていないにもかかわらず、GSG-9の隊員に合格した者がいる。

入隊条件は、国境警備隊員で在籍年数が2年半以上、勤務成績が優秀である者。

入隊年齢制限は18歳から24歳。

にもかかわらず、その隊員は高校生。

しかも僅か17歳の少女だったのである。